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公開ガイド · 概念 · 公開 2026-09-20 · 約13分で読めます · Eric Yu

AIO対策とは?扱う範囲の整理と、根拠のある施策・仮説の施策

AIO対策という語が何を指すのか、GoogleのAI Overviewsとの線引き、2026年9月20日にChatGPTで実際に測った結果、そして施策ごとの根拠の強さを整理します。

要点

  • AIO対策とは、生成AIの回答文に自社名が挙がり、自社ページが引用先に入ることを目指す取り組みです。
  • ChatGPTの回答に自社名が出ることとGoogleの要約欄に引用されることは別々の事象で、別々に測らないと分かりません。
  • 3件中3件の言及でも95%信頼区間は43.8%から100%で、言及率100%とは書けません。
  • 特別なファイルや構造化データを置けば引用されると言える根拠は、少なくとも公開情報の範囲では見当たりません。
このページの内容
  1. この記事が扱う範囲:AI OverviewsとChatGPTは別の面です
  2. AIOとLLMOの関係
  3. 実測:2026年9月20日、ChatGPTに3問
  4. AIO対策で確認すること
  5. 測る手順は第1回に譲ります
  6. よくある質問

AIO対策とは、生成AIに質問を投げたときの回答文のなかで自社名が挙がり、自社ページが引用先に入ることを目指す取り組みです。

「エーアイオーたいさく」と読み、AI Optimization を略した語として使われます。中身は、測ることと直すことに分かれます。この記事は、そのうち「何を測るのか」と「どの施策に根拠があって、どれがまだ仮説なのか」を、実際に測った数字とあわせて整理したものです。

ただし、この語には最初に片付けておくべき厄介な点があります。

この記事が扱う範囲:AI OverviewsとChatGPTは別の面です

「AIO対策」という言葉は、GoogleのAI Overviews(検索結果の上部に出る要約欄)やAIモードまで含めて説明されることが多い語です。実際、2026年9月20日に日本語で広く読まれている解説記事を3本読みましたが、3本ともAI Overviewsを対象に含めて説明していました。「AIO」を AI Overview Optimization の意味で受け取っている読み手も一定数います。

そのうえで、当社の立場をはっきり書きます。

  • 当社が数字を持っているのは、ChatGPT・Gemini・Perplexity の3エンジン(いずれも公式API経由)だけです。
  • AI OverviewsとAIモードは、当社の計測対象に入っていません。
  • したがって、この記事にはAI Overviewsの追跡方法も最適化方法も書いていません。その面の話を探している場合、この記事は求めているものではありません。

なぜ分けるのかというと、面が違えば数字が違うからです。ChatGPTの回答に自社名が出ることと、Googleの要約欄に自社ページが引用されることは、別々に起きる別々の事象で、別々に測らないと分かりません。片方の数字をもう片方の状況の証拠に使うことはできません。当社が量を持っているのは前者だけなので、後者については何も申し上げられません。

計測対象公式API経由ChatGPTGeminiPerplexity対象外別の表示面Google AI OverviewsGoogle AI Mode
この計測が対象にしているものと、していないもの。

以下、この記事で「AIO対策」と書いているときは、ChatGPT・Gemini・Perplexityの回答に自社が載るようにする取り組みを指しています。当社がどの条件で何を測っているかはGEO計測の仕様ページに一覧があります。

AIOとLLMOの関係

日本語圏ではAIO対策とLLMOがほぼ同義で使われます。違うのは語の出どころと、話し手が念頭に置いている面です。

観点 AIO対策 LLMO
略の元 AI Optimization Large Language Model Optimization
主に使う場所 日本語圏のウェブ業界 日本語圏
指している範囲 生成AIとAI検索全般。AI Overviewsまで含めて語られやすい LLMの回答に自社が載るかどうか
実務の手順 下で説明する内容と同じ 同じ
当社の計測対象 ChatGPT・Gemini・Perplexity(AI Overviewsは対象外) 同左
詳しい解説 この記事 LLMOとは

どちらの語で呼んでも、やることは変わりません。確認すべきなのは、相手がどの面の話をしているかだけです。GEO、AEOを含めた4語の呼び分けはLLMOとはの表にまとめてあるので、この記事では繰り返しません。

実測:2026年9月20日、ChatGPTに3問

施策の話に入る前に、測るとどう見えるかを出します。数字が先にないと、施策の優先順位を決める材料がないからです。

  • いつ:2026年9月20日
  • どこで:OpenAI の公式API上の ChatGPT(ブラウザ版ではありません)
  • 対象:クラウド会計ソフト、日本市場、照合したブランド名は freee
  • やり方:買い手が使いそうな言い回しで異なる質問を3本つくり、それぞれ1回だけ投げました。質問文にfreeeの名前は含めていません
  • 生データ:実測の記録として保存しています

実際の質問文は次の3つです。原文のまま載せます。

  1. 中小企業の経理担当者ですが、使いやすくてサポートが充実しているクラウド会計ソフトをおすすめしてもらえますか?
  2. フリーランス向けのクラウド会計ソフトで、コストパフォーマンスが良いものを比較したいです。どんな選択肢がありますか?
  3. 東京近郊で導入支援や操作説明のサポートが受けられるクラウド会計ソフトのベンダーを教えてください。

3問とも、回答の中にfreeeの名前がありました。3件中3件です。

同じ3つの回答から抽出された、freee以外の名前は次の通りです。

抽出された名前 3件中、出た回答数
弥生 3
Money Forward 2
マネーフォワード クラウド 1
Money Forward Cloud 1
弥生会計オンライン 1

ここから読めることを3つ書きますが、読めないことも同じだけ重要なので、先にそちらから。

この測定から読めないこと

「同じ質問を3回聞いて3回とも出た」ではありません。 異なる3問に各1回ずつ聞いた結果です。同じ質問を繰り返したときに同じ顔ぶれが返るかどうかは、この測定では確認していません。

3件中3件を「言及率100%」とは書けません。 試行3回から出した比率に、そこまでの精度はないからです。同じ67%でも、3件中2件と36件中24件では意味が違います。

当社は比率に95%のWilson信頼区間を付けており、3件中3件の場合の区間は43.8%から100%です。真の値が5割を切っている可能性が残っている、という意味になります。数字の出し方は計測の方法論ページに計算式と対照表を載せてあります。

言及率95%信頼区間0%100%回答が少ない帯が広い回答が多い帯が狭い
1つの結果の読み方。位置は説明用で、計測値ではありません。

サンプリングが必要なのは、生成AIの回答が確率的に生成される以上、1回の結果が常態とは限らないからです。これは測定の設計上の前提であって、今回の結果から導いた結論ではありません。

この測定から読めること

問いが変われば、出てくる顔ぶれが変わります。 1問目は中小企業の経理担当者、2問目はフリーランスのコスト比較、3問目は東京近郊での導入支援という設定でした。上の表で回答数が1にとどまっている名前があるのは、その名前が3問すべてに出たわけではないからです。どんな質問で測るかを決めた時点で、測れる範囲も決まります。

5行ありますが、会社としては2社です。 「弥生」と「弥生会計オンライン」、「Money Forward」「マネーフォワード クラウド」「Money Forward Cloud」は、それぞれ同じ会社の名前と製品名、和文表記と英文表記です。抽出の時点では、これらは別々の項目として並びます。自社を照合するときも同じことが起きます。

今回はfreeeという1語で照合したので拾えましたが、回答の本文では「会計freee」「確定申告freee」という書かれ方もしていました。社名だけを登録して測ると、製品名で挙がっている分を取りこぼします。

引用されるのは自社サイトに限りません。 保存しているのは回答の冒頭部分(抜粋)なので網羅ではありませんが、その範囲で確認できた参照先には freee.co.jp、support.freee.co.jp、biz.moneyforward.com などの公式ドメインのほかに、virtual-office.jp という第三者サイトが入っていました。しかも第三者サイトが引用されていたのは、競合製品の特徴を説明している箇所です。自社ページの文面だけ直しても手の届かない場所がある、ということです。

AIO対策で確認すること

この先は施策ごとに根拠の強さが違います。項目の頭に【根拠あり】か【仮説】を付けました。【仮説】は「やるな」という印ではなく、自分で効果を確かめたうえで続けるか決めてください、という印です。

【根拠あり】特別なファイルやマークアップは要件ではない

Googleは公式ドキュメント「AI features and your website」で、AI機能に表示されるための追加要件はなく、新しい機械可読ファイルやAI向けのテキストファイル、専用のschema.org構造化データを作る必要もないと明記しています(Google Search Central、2026年9月20日確認)。

これはGoogle側の面についての記述です。当社が計測する3エンジンについては、当社も設置の有無で前後比較を取っていません。つまりどちらの面についても、「これを置けば引用される」と言える根拠を持っている人は、少なくとも公開情報の範囲では見当たりません。llms.txt や構造化データを必須条件として挙げている説明に出会ったら、何をどう測ってそう言っているのかを確かめてください。

【根拠あり】照合する名前のリストを先に作る

実測で見た通り、抽出される名前は社名・製品名・和文表記・英文表記に分かれます。照合対象を社名だけにしておくと、製品名で挙がっていても「言及なし」と記録されます。測り始める前に、社名、主要製品名、表記ゆれを書き出してください。この作業を飛ばすと、出てくる数字が実態より低くなり、しかも低い理由が分かりません。

【根拠あり】クローラーが本文を取れる状態にしておく

取得を拒否されている文書は、引用のしようがありません。何をどう確認するか(robots.txt、ログインの要否、描画方法、参照すべき公式ドキュメント)は第1回のLLMOとはに手順として書いたので、そちらを見てください。

【根拠あり】引用されている第三者ページまで見る

今回の実測でも、公式ドメインに混じって virtual-office.jp が引用されていました。しかも競合製品を説明している箇所です。第三者のページに載っている自社の情報が古ければ、その古いほうが回答に入ります。どのURLが引用されたかは、測れば毎回リストになります。推測する必要はありません。

【根拠あり】本文の書き方には伸びしろがある

GEO(Generative Engine Optimization)を提唱した論文(Aggarwal ほか、2023年、arXiv:2311.09735。KDD 2024採録)は、著者が再構成した検証環境で、書き換えによって回答内での可視性を上限「up to 40%」まで高められたと報告しています。どの書き換えがどれだけ効いたのかという内訳は要旨からは読み取れないため、下の個別施策の根拠にはできません。論文の位置づけは第1回のLLMOとはで扱っています。

【仮説】FAQ、定義文、構造化データ、見出し構造

2026年9月20日に日本語の上位解説記事を3本読みましたが、挙げられている施策はおおむねこの4点で共通していました。もっともらしい話ではあります。ただし3本のいずれにも、その効果をどう確かめたのか(何を、いつ、何回測って、前後でどう変わったのか)は書かれていませんでした。当社も同じページの前後比較を持っていません。

この記事自体が定義文とFAQの形を取っているのは、そう書いたほうが読みやすいからであって、効くと検証したからではありません。

【仮説】一次情報や独自データを載せる

解説記事でよく挙がる項目です。当社も自社の計測結果を載せていますが、載せたことで引用が増えたという前後比較は取っていません。読者にとって確認可能な材料が増えるという理由で書いています。

測る手順は第1回に譲ります

質問セットのつくり方、記録する項目、週ごとの回し方は、第1回のLLMOとはに手順として書いてあります。AIO対策として読むときも、そのまま同じ手順で構いません。

無料と有料でどの条件を使い分けているかはGEO計測の仕様に、計算式と区間の対照表は計測の方法論にあります。自社の名前でまず1回試すなら無料計測が入り口です。

よくある質問

AIO対策とは何ですか?

生成AIに質問を投げたとき、返ってくる回答文に自社名が入り、自社ページが引用先として示される状態をつくる取り組みです。AI Optimization を縮めた言い方で、日本語圏のウェブ業界で使われます。やることは、質問セットを決めて定期的に測ることと、測った結果を見て直すことの2つです。

AIO対策とLLMO対策は違うものですか?

日本語圏の実務では同じ意味で通ります。略の元になった英語が違うだけで、手順に差はありません。ただしAIO対策と言うときは、AI Overviewsまで話に含めている人がいます。呼び分けの整理はLLMOとはにまとめてあります。

AIO対策でAI Overviews(Googleの要約欄)の表示状況も測れますか?

当社では測っていません。数字を持っているのは ChatGPT・Gemini・Perplexity の3エンジンだけで、そこからGoogleの要約欄の出方を逆算することはできません。AI Overviewsまで対象に含むツールや解説もありますが、測っている面が違うので、出てきた数字を並べても比較にはなりません。

AIO対策は何から始めればいいですか?

測ることからです。直す前に測る理由は2つあります。ひとつは、どの質問で出ていないのかが分からなければ直す場所を決められないこと。もうひとつは、前の状態を記録していなければ、直したあとに変わったかどうかを判定できないことです。最初の1回は、自社名を含まない質問を3つ書き、生成AIに聞いて、名前が出たかどうかを記録するだけで足ります。

AIO対策に構造化データやllms.txtは必須ですか?

必須という根拠は確認できていません。Googleは公式ドキュメントで、AI機能に表示されるために新しい機械可読ファイルや専用の構造化データを作る必要はないと明記しています(2026年9月20日確認)。当社が測っている3エンジンについても、置いた場合と置かない場合で結果が変わるかは検証していません。検索エンジン向けの理由で構造化データを付けるのは、それはそれで妥当な話です。

AIO対策の効果はどのくらいで出ますか?

期間はお答えできません。当社が同じページの前後比較データを持っていないからです。週次で測って変化を判定する進め方は第1回のLLMOとはに書きました。期間を明示している説明に出会ったら、何を何回測った結果なのかを確かめることをおすすめします。

1回測って名前が出たら、対策は済んだと考えていいですか?

いいえ。今回の実測は3問とも言及ありという結果でしたが、これは異なる3問に各1回ずつ聞いた結果で、3件中3件です。この試行数から出る95%信頼区間は43.8%から100%で、真の値が5割を切っている可能性が残ります。試行数を増やすまでは、区間の下限のほうを見てください。

AIO対策をすればSEOはやらなくてよくなりますか?

なりません。生成AIが読んでいるのはウェブ上の文書で、取得できないページは引用のしようがありません。とはいえ検索順位が高いことが回答に載る保証にもならないので、そこは別々に測る必要があります。


実測に使った質問文、回答の抜粋、抽出された名前は、こちらで記録として保存しています。条件と指標の定義はGEO計測の仕様ページ、計算方法は計測の方法論をご覧ください。


まず、いまのAIの答えを見てください。

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